【疾患概念】
破骨細胞の機能不全により,全身骨の骨硬化,骨髄腔の狭小化・消失を認める疾患.さまざまな遺伝子異常が本疾患の原因となる.
【臨床症状】
易骨折性を認め,骨折時の単純X線検査で本疾患と診断される.疲労骨折も起こりやすい.重症例では,頭蓋底の骨肥厚による脳神経症状,骨髄腔の狭小化による汎血球減少がみられる.学童期以降で,Perthes病を発症することがあり,青年期以降では,股関節に軟骨溶解が生じて,可動域制限をきたすことがある.
問診で聞くべきこと
家族歴に加え,難聴,視力障害,骨折の既往の有無について問診する.
必要な検査とその所見
全身骨の単純X線撮影を行って診断を確定する.長管骨骨髄腔の狭小化・消失(図7-26図),椎体終板の硬化像が特徴的である.血液検査は必須で,汎血球減少や低カルシウム血症がないか確認する.
鑑別診断で想起すべき疾患
鑑別が難しいのは濃化異骨症で,単純X線所見は酷