診療支援
治療

車椅子,歩行補助具
Wheelchair, Walking aids
加藤 真介
(徳島赤十字ひのみね総合療育センター 園長〔徳島県小松島市〕)

1.車椅子(図10-9)

 車椅子は駆動方法によって,手動(自走式と手押し型)と電動に分けられる.それぞれに,バックサポート(背もたれ)のみの傾きを変えるリクライニング機能,シートとバックサポートの角度を変えずに一緒に傾きを変えるティルト機能,およびこの両者を併せ持つリクライニング・ティルト機能をもつタイプもある.

 手動車椅子は,全体の枠組みとしてのフレームに,シート(座面),バックサポート,アームサポート,フット・レッグサポートが基本構造で,これに大径の駆動輪(主輪)と方向転換用のキャスターが付いている.自走式では駆動輪にハンドリム,ブレーキが取り付けられている.手動で駆動しない場合は主輪は小さくし,手押しハンドル部にブレーキが付いている.駆動輪のタイヤは,チューブ(空気)入りが一般的であるが,ノーパンクタイヤが用いられることもある.近年のノーパンクタイヤは,チューブ入りに比べてやや重い

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