診療支援
治療

介護保険における主治医意見書
Personal doctor's evaluation in the long term care insurance
坂野 元彦
(和歌山県立医科大学 講師(リハビリテーション医学))

 介護保険サービスを利用するためには保険者である市町村から「要介護認定」を受ける必要がある.要介護認定の際に認定申請者の状況などについて「主治医意見書」の形式で医師からの意見が必要になる.以下に実際の意見書用紙(図10-13)を基に,項目の順に記入上のポイントを説明する.


1.傷病に関する意見

【1】診断名

 65歳以上の第1号被保険者については,生活機能低下の直接原因となっている傷病名を記入する.40歳以上65歳未満の第2号被保険者の場合,認められている16項目の特定疾病に該当する必要があり,その疾病名を記入する.生活機能低下を引き起こしている傷病が複数ある場合は,より主体であると考えられる傷病を優先して記入する.4種類以上の傷病がある場合は,「5.特記すべき事項」の欄に記入する.

【2】症状としての安定性

 現在の全身状態から急激な変化が見込まれない場合は「安定」,急性期や慢性疾患の急性増悪

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