【疾患概念】
加齢に伴う手指遠位指節間(distal interphalangeal;DIP)関節の変形性関節症に伴う関節背側の結節状隆起のことであるが,変形性関節症そのものと同義語として使用されることが多い.原因は不明であるが,50歳以降の女性に見られることが多いため,女性ホルモンとの関連が疑われており,複数指が罹患することが多い.これまで疼痛は自然軽快するからと医療機関を受診しても放置されることが多かったが,近年患者数は増加し難治性の症例も多く,積極的に治療すべきと考えている.
【臨床症状】
誘因なくDIP関節(母指では指節間関節)の疼痛が出現し,進行すると屈曲,まれに側屈変形を生じる.ガングリオン(mucous cyst)を合併することもある.疼痛は断続的で変形が完成すると消失することが多い.
診断
DIP関節の外観(腫脹や変形)や圧痛,可動域(伸展)制限を認める.X線像上関節症性変化が
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