【疾患概念】
隣接指同士が癒合し,指間部が上昇,狭小化あるいは指尖部まで癒合をみる病態である.妊娠前期の指放線が形成される時期の障害によって発生した,指列誘導異常に伴う合指症,妊娠後期に起こりうるとされる絞扼輪症候群に伴う先端合指症,尖頭合指症(Apert症候群など)などの先天異常疾患に伴う合指症などがあり,各々に基盤となる病態が異なる.
【頻度】
報告によるが出生2,000人に1人程度とされる.男女比は2:1で男性に多く,10~40%で遺伝性が報告されている.
【病型・分類】
基盤となる病態により,発生する合指に各々の特徴があるが,形態上は,指間が全く形成されない完全合指と,指間が正常の深さまで形成されない不全合指とに分けられる.また,骨性癒合を伴う骨性合指と,これを伴わない皮膚性合指とに分けられる.これらは治療計画を立てるうえでの参考にもなる.
問診で聞くべきこと
他の先天異常を合併すること