診療支援
治療

裂手
Cleft hand
射場 浩介
(札幌医科大学 准教授)

【疾患概念】

 中央列欠指症ともよばれる.発生頻度は20,000~90,000出生に1人で,まれな疾患である.手板中央部の指列誘導の障害により発生し,本邦では合指や中央列多指を裂手と同様の発生機序として同じカテゴリーに分類している.手の先天異常分類マニュアル(日本手外科学会)で「Ⅳ.指列誘導障害 B-3.裂手」に分類される.指欠損を伴わない場合(「A-2.過剰な指間陥凹」)や,合指や多指が合併する(「B-5.複合裂手」)複雑な病態を呈する場合がある.両側例を約50%に

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