【疾患概念】
頭頚移行部骨形態の先天異常の1つである.
歯突起の形成については,発生学的に尖端骨核は3歳頃で出現し,10~12歳頃に歯突起として骨化し軸椎椎体と完全に癒合する.この時期に何らかの異常が生じることにより,形成異常が生じると考えられている.臨床的には頭蓋脊椎結合部の異常可動性を伴っており,この部位での脊髄圧迫症状を起こす危険性があるので注意を要する.
【病型・分類】
先天性歯突起形成不全(congenital anomaly of the odontoid process)は,aplasia,hypoplasia,os odontoideum,persistent ossiculum terminaleに大別されるが,Greenbergの分類(1968年)が,最も理論的でわかりやすい.歯突起の形成異常は,Incompetence of Odontoid Processのconge