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治療

下腿の機能解剖
Functional anatomy of the lower leg
栃木 祐樹
(獨協医科大学埼玉医療センター 准教授)

 下腿は,躯幹~大腿を支持するとともに,脚と地面のインターフェイスである足部・足関節をコントロールするアクティブサスペンションの役割を担う.


1.骨と関節

‍ 脛骨は,骨幹部が三角円柱状の厚い骨皮質をもち,その前内側面は全長にわたって皮膚直下に位置する.遠位1/3の部分は,他方向でも筋の付着や被覆がなくなるために血流面で不利となり,外傷時の感染が生じやすく骨癒合も遅い.遠位端関節面は,足関節天蓋部の内側壁から上部荷重面までの主要部を構成する.

‍ 腓骨は,近位端の腓骨頭が脛骨外後方部に接合し,平面状の近位脛腓関節が微小な多方向可動性を許容している.骨幹部は三角円柱状で,脛骨外側後方から起こる幅広の靱帯(骨間膜)が遠位2/3の内側前方の稜に付着し,2骨間を連結する.遠位端の外果は,脛骨遠位端外後方の溝状部分にはまり込み,幅広な前・後遠位脛腓靱帯や骨間膜の延長である骨幹靱帯による線維性結合形成する.

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