【疾患概念】
足根骨癒合症は,線維性あるいは軟骨性,骨性に,中足部や後部足の骨が癒合する疾患である.発生率は1%未満で男児に多く,50~60%が両側性に発症する.原因は明らかでないが,しばしば腓骨欠損や先天性内反足に伴う.
踵舟関節の癒合が最も多く,次に距骨下関節の癒合が多くみられるが,約10%は踵立方関節,舟・楔状関節にも発生する.
【臨床所見】
多くは10歳前後で,足部の痛みを訴え来院する.癒合部の可動性が減少し,後足部の可動域は減少している.
踵舟関節の癒合ではしばしば外反扁平足を呈し,腓骨筋の痙性を伴うことが多い.
距骨下関節の癒合症では,足根管症候群を合併することもある.
問診で聞くべきこと
関節可動域は減少していないか,捻挫の頻度,足根管症候群のような神経症状の有無などを確認しておく.
必要な検査とその所見
(1)単純X線検査
単純X線では関節面の不明瞭化,不整像,およびC signが