【疾患概念】
Lisfranc関節は,中足骨と足根骨とで構成される関節(足根中足関節)である.特に第2中足骨を中心とした「ほぞ」の構造は,足部における横アーチの構成に重要なkey pointである.骨形態の安定性のみならず,Lisfranc靱帯(骨間靱帯),背側靱帯,底側靱帯など靱帯複合体が存在し,ほぞ構造の安定性に関係している.
変形性Lisfranc関節症は,同部位の関節症性変化である.
【病態】
足根中足関節の不安定性は変形や疼痛の原因となる.不安定性の原因は,内的要因として関節弛緩性と,外的要因として外傷後によるものが存在する.特に外傷後の変化として,Lisfranc関節subtle injuryは,単純X線像で第1楔状骨と第2中足骨基部にわずかな離開を呈する外傷であり,その後足部荷重を繰り返すことにより足部変形や関節症性変化が強くなる.
問診で聞くべきこと
過去に足部の外傷歴の有無を