【疾患概念】
足関節果部骨折は多くの場合,介達外力により生じる.外力の種類,方向によって種々の骨折形態を生じるが,重要なポイントは果部骨折が関節内骨折であるということである.治療の目的は他の関節内骨折と同様に,足関節部の解剖学的整復と骨折部の安定性を獲得し,早期関節運動を行うことである.転位のない安定型骨折では保存的治療法が選択されるが,転位した骨折では観血的整復内固定法が選択される.
【病型・分類】
Lauge-Hansen分類は受傷時の肢位,外力の方向,損傷の程度の判別が可能であり,整復位獲得のために必須である.しかしながら分類はしばしば難解で,再現性にも問題があり,必ずしも現在の治療法に適合しているとはいえない.AO/OTA分類(2018)はWeber分類をもとにしており,簡便で観血的治療法を決定するときに有用である.
AO分類
腓骨の損傷レベルにて骨折を3型に大別する.すなわち腓骨の損