【疾患概念】
関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)でみられる足部変形は,扁平三角状変形や外反扁平足に代表され,非リウマチ性疾患による足部変形と比較して,より重症化する.
【病態】
ほかの部位と同様に,持続する関節滑膜炎や腱鞘滑膜炎が引き起こす関節破壊や,靱帯,腱など支持組織の変性による構造破壊に加え,荷重によるメカニカルストレスが関与する.前足部では外反母趾,第2~5趾の屈趾症(ハンマー趾や鉤爪趾)や中足趾節(metatarsophalangeal;MTP)関節の背側脱臼,内反小趾がみられ,晩期では扁平三角状変形が完成して,足底や足趾背側の突出部に胼胝や鶏眼を形成する.距舟関節破壊や後脛骨筋腱の変性など,内側支持機構の破綻による外反扁平足は,重症化すれば舟底変形となり,胼胝形成や外側インピンジメントを誘発する.
問診で聞くべきこと
疼痛の部位,胼胝の有無や歩行障害の程