【疾患概念】
糖尿病性足病変とは神経障害や末梢動脈疾患などが関与して,糖尿病患者の下肢に生じる潰瘍,感染および壊疽などの破壊性病変である.
検査
壊死性筋膜炎を発症している場合には単純X線やCT検査においてガス貯留像が認められる.骨髄炎など骨に感染が及んでいる場合には,単純X線で骨膜反応や骨吸収像が見られることがあるが,Charcot関節との鑑別は重要である.血流はABI(ankle-brachial pressure index)検査や皮膚潅流圧もしくはCTアンギオグラフィーなどにより評価する.
治療
糖尿病足病変の治療には,血糖管理は言うまでもなく感染の治療,デブリドマンなどの局所処置,足底挿板や靴型装具,total contact cast(TCC)などによる免荷などに加え,血行障害を認める場合には血行再建を行うなど多面的なアプローチが必要となる.
潰瘍に感染を伴い壊疽や壊死性筋膜炎が疑