時々「本日,日本で初めての○○手術成功!!」などというスペクタクルなニュースが登場する.いつも思うのだが,「手術の成功」というのはちょっとおかしいと感じる.手術が終わってすぐ,前から用意されていたパネルを頭上に記念写真をマスコミに売りこむなど,まるで大昔の見世物小屋の宣伝のようでおぞましいものだと私は思う.
機能回復が治療の目標となることが多い整形外科医にとっては,「手術が成功した」といえるのは十分な経過観察が終わったあとである.手術直後にいえるのは「手術は予定通り無事終了した」だけである.
「最も好きな手術は?」と聞かれたら,私は「先天性下腿偽関節症に対する血管柄付き腓骨移植(vascularized fibula graft;VFG)」と答える.先天性下腿偽関節症に対するVFGとIlizarov創外固定の併用は,装具装着期間の短縮が得られ,小児のQOL向上に貢献した.自験例11例中,