診療支援
診断

尿路の内視鏡診断
Endoscopic Diagnosis of Urinary Tract
三宅 秀明
(浜松医科大学教授・泌尿器科学講座)

緊急処置

【1】予定された尿路の内視鏡診断を行うに際して,緊急処置を要することはまれである。

【2】尿路の内視鏡診断そのものを緊急に行う場合には,その原因となる症候(血尿,腎不全など)に応じた緊急処置を要する場合がある。

【3】内視鏡診断に際して必要となる麻酔の種類によっては緊急性にかかわらず手術室で内視鏡診断を実施することになるが,緊急に内視鏡診断を行う場合は,症候も含めた患者の全身状態に基づき,麻酔医の協力を得て手術室で内視鏡診断を行うか否かの判断を要する。

診断のチェックポイント

定義:本項での内視鏡診断は,尿路の検査を目的とした膀胱尿道鏡,尿管鏡および腎盂鏡を用いた診断を対象とし,当初から治療を意図して使用する内視鏡(切除鏡,異物用膀胱鏡,砕石用膀胱鏡,尿道切開鏡など)には言及しない。

【1】病歴

❶外傷,悪性腫瘍(特に膀胱癌,腎盂・尿管癌,前立腺癌,腎細胞癌),尿路結石症,尿路感染症,前立腺

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