糖尿病やその合併症に関する診断について,最近は大きな改訂はない。
脂質異常症診断基準については,「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年度版」までに定義されたLDLコレステロール,HDLコレステロール,トリグリセライドに加え,2017年版ではnon-HDLコレステロールも追記され,170mg/dL以上が高non-HDLコレステロール血症,150~159mg/dLが境界域高non-HDLコレステロール血症として定義された。冠動脈疾患の1次予防のための絶対リスクに基づく管理分類も,2012年度版ではNIPPON DATA80の冠動脈疾患死亡確率が0.5%未満:カテゴリーⅠ,0.5%以上2.0%未満:カテゴリーⅡ,2.0%以上:カテゴリーⅢとされていたが,2017年版では,吹田スコアに基づいて,冠動脈疾患発症リスクが2%未満:低リスク,2~9%未満:中リスク,9%以上:高リスク,と変更された