中毒の診療は,2000年代に入り進化した。それ以前はエンピリックな治療が主体であったが,1997年にAACT/EAPCCT(American Academy of Clinical Toxicology/European Association of Poisons Centers and Clinical Toxicology)が急性中毒の消化管除染についてのposition paperを発表し,中毒診療もEBMを重視するようになった。わが国では,日本中毒学会が急性中毒の標準治療と主な起因物質に関する中毒診療のガイドラインを検討し,2007年に日本中毒学会が推奨する「急性中毒標準診療ガイドライン」が刊行された。同時に学会のホームページで急性中毒の標準治療としての消化管除染(胃洗浄,活性炭,緩下剤,腸洗浄),強制利尿,血液浄化法,体温管理,呼吸管理,循環管理,けいれん対策が公開された。ま
診療支援
診断
■中毒性疾患の最近の動向
初出:今日の診断指針 第8版
発行:2020年3月
収載:医学書院 医療情報サービス(2024年11月7日 掲-ID:sin_03808-08_a003b014z0001)
この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。