診断のポイント
【1】幼児期後期~学童期の発症が多い。
【2】動き(運動チック)は,素早く急に起こり,しばしば繰り返す。
【3】動きとしては,瞬きが典型的であり,顔面から始まることが多い。
【4】音声(音声チック)は,咳払い,鼻鳴らしなどが一般的である。
【5】動きおよび音声は,種類や頻度や強さがしばしば変動する。
症候の診かた
【1】複雑運動チック
❶複数の動きが組み合わさったり一連の動きになったりするものをいう。
❷時には,物を叩いたり放り投げたりする,自分を叩いたり物にぶつけたりする行為の形をとり,器物破損や自傷行為となる場合もある。
【2】単純音声チック:咳払いなどだけでなく,甲高い発声や大きな叫び声となる場合もある。
【3】複雑音声チック
❶語や句や文を発するものをいう。
❷相手に向かって言うよりも口をついて出るという現れ方をする。
❸他者の言葉を繰り返す「エコラリア」,社会的に不適切な言葉を発する「コプロ