診療支援
診断

■運動器疾患の最近の動向 がんロコモ─担癌患者における運動器疾患診断と治療の積極的アプローチ
土屋 弘行
(金沢大学大学院教授・整形外科学)


 近年わが国では,年間100万人前後が新規にがんに罹患している。そして,2人に1人は生涯の中でがんに罹患し,3人に1人はがんが原因で死亡しているという現状を考えれば,今やがんは国民病であると言っても過言ではない。また近年,がんの治療は着実に進歩しており,がんとともに生きる期間は以前よりも延長している。このような環境の中で,がんに対する意識も変化し,がんの治療に生活のすべてを費やすのではなく,がんとともに働き,がんとともにいかに自分の人生をよりよく過ごしていくのか,といったことが重要なテーマとなっている。一方,超高齢社会を迎えているわが国では,国家的要請でもある健康寿命延伸の要である運動器機能維持のために,その重要性の啓蒙や対策が急務となっている。そのための概念としてロコモティブシンドローム(ロコモ)が提唱され,その普及が積極的に取り組まれている。しかし残念ながら,がん領域においてはがんの治

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください