診療支援
診断

頸椎症性ミエロパチー
Cervical Spondylotic Myelopathy
紺野 愼一
(福島県立医科大学教授・整形外科学講座)

診断のポイント

 目安を(表1)に示す。

【1】50歳台で発症することが多い。

【2】男性の発症が女性の2倍以上である。

【3】灰白質の症状である髄節徴候と白質の症状である索路徴候がある。

【4】髄節徴候としては,指のしびれ,上肢の脱力,腱反射低下,感覚障害がある。

【5】索路徴候としては,手指のもつれ,こわばり,体幹の締めつけ感,痙性歩行,腱反射亢進,病的反射,脱力,しびれ,感覚障害,排尿障害がある。

症候の診かた

【1】手指のしびれ:初発症状は,手指のしびれである。しびれの部位は移動せず日によって異なることはない。

【2】手指の巧緻運動障害:手指のもつれ,箸づかい,書字,ボタンかけが困難という症状が続く。

【3】痙性歩行:病変の拡大につれて,足のひきずり,もつれなどの痙性歩行が出現する。

【4】Hoffman徴候:頸髄圧迫病変に対するHoffmann徴候の感度は58%,特異度は78%である。

【5】Myel

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