診断のポイント
【1】中高年以上。
【2】非外傷性の膝関節痛で体重負荷時に増強。
【3】安静時痛はないか,あっても軽度。
【4】立位X線写真正面像で,骨硬化,骨棘,関節裂隙狭小化の所見。
症候の診かた
【1】水腫:膝蓋跳動にて水腫の存在を疑う。大量の水腫が貯留すると安静時痛を伴うようになる。
【2】圧痛:内側型であれば,通常,内側関節裂隙に圧痛を認める。
【3】可動域:屈曲制限や屈曲拘縮が出現する。
【4】変形:内側型では内反変形をきたす。
【5】不安定性:内側型では内反不安定性を呈し,片脚立位にて内反が増強するlateral thrustが観察される。
【6】大腿四頭筋の筋萎縮:膝蓋骨上縁から10cm近位での両側の大腿周径を比較する。
検査所見とその読みかた
【1】立位X線写真で骨硬化,骨棘,関節裂隙狭小化の有無を確認する(図1図)。
【2】正確な関節裂隙の評価には立位X線写真正面像が必須であり,かつ脛骨関節面の接