診療支援
診断

ぶどう膜炎
Uveitis
南場 研一
(北海道大学大学院医学研究院眼科学教室・診療准教授)

診断のポイント

【1】前房,硝子体への細胞浸潤。

【2】角膜後面沈着物,虹彩結節,隅角結節。

【3】毛様体または脈絡膜の肥厚。

【4】網膜滲出斑,網膜血管白鞘化。

【5】他臓器病変を伴う全身疾患であることもある。

緊急対応の判断基準

【1】急性網膜壊死を疑う所見(片眼性に豚脂様角膜後面沈着物,硝子体混濁,網膜滲出斑)がみられた場合には,すぐに(当日もしくは翌日)ぶどう膜炎専門施設を受診させる。

【2】Vogt-小柳-原田病を疑う所見(両眼性に視神経乳頭発赤腫脹,漿液性網膜剝離)がみられた場合には,数日以内に診断を確定できる専門施設を受診させる。

症候の診かた

【1】HLA-B27関連急性前部ぶどう膜炎

❶虹彩毛様体炎に伴い毛様充血とともに強い前房炎症がみられる(図1)。

❷炎症が高度の場合には強い疼痛を伴うこともある。

【2】Behçet病:特徴的な眼所見(くり返す眼炎症発作)(図2)とともに,口腔内アフタ性潰

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