診断のポイント
【1】中高年(特発性の場合)。
【2】片眼または両眼の視力低下,変視。
【3】黄斑部網膜での膜組織や円孔の存在。
症候の診かた
【1】視力障害:程度はさまざまで視力良好な症例もある。
【2】変視症
❶線が歪んで見える(図1図)。
❷物が大きくまたは小さく見えるなど黄斑部網膜の障害に共通した自覚症状を呈する。
【3】両眼視ではなく,片眼視での症候をチェックすることが重要である。
検査所見とその読みかた
【1】眼底検査(細隙灯顕微鏡検査)
❶黄斑上膜
■黄斑部に光沢があり,一部不正に見える網膜面の高反射領域(図2図)を認める。
■網膜裂孔や糖尿病網膜症,ぶどう膜炎などに続発することがあり,鑑別することが重要である。
❷黄斑円孔:黄斑部に円孔(図3図)を認める。
【2】光干渉断層計(OCT)
❶黄斑上膜:黄斑部網膜上に癒着した高反射線(図4図)。
❷黄斑円孔
■黄斑部網膜の全層円孔(図5図)。
■後部硝子体皮質の癒着の