診療支援
診断

突発性難聴
Idiopathic Sudden Sensorineural Hearing Loss
曾根 三千彦
(名古屋大学大学院教授・耳鼻咽喉科学)

診断のポイント

【1】突然の発症。

【2】高度な感音難聴。

【3】原因が不明。

【4】中高年の発症頻度が多い。

症候の診かた

【1】突然に発症する原因不明な高度感音難聴であるが,病態はいまだに解明されていない。

【2】高度な難聴ほどめまいを伴う頻度が高いが,難聴とめまい症状の改善・悪化は繰り返さない。

【3】一側性がほとんどであり,数日かけて悪化する例もある。

【4】表1に突発性難聴の診断基準を示す。

検査所見とその読みかた

【1】純音聴力検査における3周波数で各30dB以上の感音難聴であること。ただし,急性低音障害型感音難聴の診断基準にあてはまる例は除外する。

【2】機能性難聴も疑われる例では他覚的聴力検査も施行し,内耳性難聴を確認する。

確定診断の決め手

【1】純音聴力検査での隣り合う3周波数で各30dB以上の難聴が72時間以内に生じた難聴であること。

【2】難聴の改善や悪化の繰り返しがない。

【3】第Ⅷ脳神経以外

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら