診療支援
診断

月経前症候群
Premenstrual Syndrome (PMS)
髙橋 俊文
(福島県立医科大学教授・ふくしま子ども・女性医療支援センター)

診断のポイント

【1】月経前3~10日の黄体期に続く精神的・身体的症状が月経発来とともに減退・消退する。

【2】精神的・身体的症状が過去の月経周期で2回以上繰り返し認められる。

【3】思春期から性成熟期の女性に多くみられる。

【4】精神的症状が重度の場合は,月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder:PMDD)を疑う。

症候の診かた

 以下の症状が周期的に繰り返し(連続して2周期以上)出現することが重要な所見である。

【1】精神的症状:イライラ,不安感,怒りっぽくなる,落ち着かない,憂うつ,やる気の低下,不眠,食欲増進。

【2】身体的症状:下腹部膨満感,疲労感,下腹部痛,腰痛,頭重感,頭痛,乳部痛,ホットフラッシュ,めまい。

検査所見とその読みかた

【1】基礎体温測定

❶基礎体温表に,精神的・身体的症状が発現した時期を記入させる(即時的記録)。

❷症状が黄体期に出現している

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