診断のポイント
【1】身体が必要としている栄養素と,摂取している栄養素のバランスが崩れ,必要栄養素の摂取不足に陥っている状態である。栄養素摂取不足,消化吸収不良,カロリー消費過多の状態に分けられる。
【2】成長曲線をプロットし,体重増加不良がないか確認する。また,基礎疾患がないか検索する。
【3】摂取しているカロリーが1日どの程度かを聴取し,年齢や体重に見合った栄養素であるか確認する。
【4】Kaup指数=体重(kg)÷身長(cm)2×104を計算し,22以上で太りすぎ,19~22で太り気味,15~19が正常,13~15でやせ,10~13で栄養障害,10以下で消耗症と判断する。
症候の診かた
【1】栄養障害の鑑別
❶乳児栄養障害の多くは生後8週間以内に臨床所見が出現する。乳児栄養障害をきたす疾患や病態を表1図に記載した。
❷栄養障害の鑑別で必要なことは,1日の摂取カロリーがどの程度であるか確認することであ