診断のポイント
【1】思春期前後に発症することが多い。
【2】思春期前では性差を認めないが,思春期以降,女性の罹患が多い。
【3】インフルエンザなどの急性感染症・オーバートレーニング・睡眠不足などの生物学的ストレス,温熱などの物理的ストレス,対人関係などの社会的ストレスといったさまざまなストレッサーが契機となりうるが,原因不明の場合もある。
症候の診かた
【1】筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と判断すべき日常生活への支障の程度は,週に1日以上,登校など社会活動に参加できないほど倦怠感が強いことを目安にする。
【2】筋力低下,睡眠異常,圧痛点,認知機能,起立不耐症,微熱については,理学所見もしくは既存の評価を用いて機能障害や異常を客観的に確認することが必要である。
検査所見とその読みかた
【1】血算,一般生化学検査,血沈などにより疲労状態を伴う器質的疾患を除外す