診断のポイント
【1】思春期,ピークは13~14歳。
【2】突然の激しい陰囊痛。
【3】精巣の横位・挙上。
【4】精巣挙筋反射の消失。
【5】精巣内の血流消失もしくは減弱。
症候の診かた
【1】疼痛:突然に発症する激しい陰囊痛を訴えることが多い。
❶最初に鼠径部痛や下腹部痛を訴える場合もある。
❷悪心・嘔吐を伴うことがある。
【2】発熱:微熱を認めることはあっても,高熱を呈することはまれである。
【3】精巣:精巣が横位で挙上している場合は捻転を疑う(感度83%,特異度90~94%)。患側精巣は腫脹を伴い,対側精巣より大きい。
【4】精巣挙筋反射:約90%で消失している。
検査所見とその読みかた
【1】血液生化学検査・尿検査:白血球数の上昇の頻度は18.2%,尿沈渣での白血球陽性は0~9.1%程度と報告されているが,非特異的である。
【2】カラードプラ超音波検査:精巣内の血流の有無を確認できる(図1図)。
❶精索捻転症の診