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慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン2024
緊急処置
【1】慢性の場合は緊急処置の必要はない。急性の場合は早急に治療を要する病態(溶血,腫瘍崩壊症候群,横紋筋融解,乳酸・ケトアシドーシス,ビタミンD中毒など)が原因のことが多く,病態を考えたうえでそれぞれについてすぐに対応する。
【2】例えば,代謝性アシドーシスが原因であればその補正が重要。血清リン値が7mg/dLを超える場合は低カルシウム血症を伴い,テタニーの症状が出たり,不整脈のリスクになるので,腎不全がなければ十分な生理食塩液を投与し,尿リン排泄を促す。
診断のチェックポイント
■定義
❶血清リン濃度のその施設での上限値を超えていることで診断できる。ただし,成長期の小児の正常範囲は成人より高いことに注意されたい。
❷腎での排泄低下,腸管からのリン吸収の増加,あるいは細胞内から細胞外へのシフトが主因である。
❸まれなものは,偽性
関連リンク
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