今日の診療
診断

顔面筋の麻痺・けいれん
Facial Palsy and Facial Spasm
森嶋 悠人
(山梨大学・神経内科学)

[Ⅰ]顔面筋の麻痺

診断のチェックポイント

【1】病歴

❶発症は慢性か急性か。急性発症であれば脳血管障害を考える。症状は,閉眼できず眼が乾燥しないか(兎眼),口から水がこぼれないか(口角下垂)。外傷はあるか。

❷既往歴(動脈硬化リスクや中枢神経疾患,元来顔面神経麻痺の既往はないか)。

❸他の症状はないか。

【2】身体所見

❶麻痺の評価

左右差に注目して診察する。安静時の対称性,額のしわ寄せ,閉眼,口角挙上(大きく「イ」の形)などを確認する。閉眼時,麻痺側は睫毛が隠れ切らずに見えることがある(睫毛徴候)。詳細に評価する場合は柳原法を用いる(表1)。

末梢性麻痺では顔面半側全体が麻痺するが,顔面上部は両側の中枢神経から支配を受けるため,中枢性麻痺では顔面上部の麻痺は軽度である。障害部位によっては聴覚過敏,味覚障害(舌の前3分の2),広頸筋筋力低下,唾液分泌障害がみられる。

❷他症状の確認

Ramsay Hu

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