診療支援
診断

口腔・舌の異常
Abnormal Findings of the Oral Cavity and the Tongue
松本 文彦
(順天堂大学主任教授・耳鼻咽喉科学)

診断のチェックポイント

【1】病歴

❶口腔・舌の異常による自覚症状として一番代表的なものは痛みである。痛みの性状や期間はどうか。痛みに関しては安静時にもあるのか摂食・嚥下時のみにあるのか,口腔内の限定した部位なのか口腔内全体なのかなどに注意して聴取する必要がある。

❷痛み以外の症状の有無について:他の自覚症状としては味覚異常や味覚低下,灼熱感などがある。

❸口腔以外の症状,気になることに関して:口腔内の局所的な疾患だけでなく全身疾患の一症状や薬剤の副作用として口腔内に異常が出現することも多いので,他の部位の症状や薬剤歴などを詳しく聴取する必要がある。また,口腔内に関しては特に自覚症状がなくても鏡などで発赤や白斑などの異常に自ら気づいて受診することも少なくない。

【2】身体所見

❶異常出血・紫斑:口腔内出血や紫斑は緊急度が高い可能性があり,red flags signとして重要な徴候である。口腔内出血を

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