緊急処置
【1】気道確保を含む救命措置
❶大量喀血例では,窒息を防ぐための緊急処置が必要であり,RRS(rapid response system:院内迅速対応システム)などを利用する。
❷出血側の肺が明らかな場合は,健側を上にした側臥位とし,患者自身に喀出させる。
❸血管確保し,止血薬を投与する。
❹低酸素血症を認める場合は,経鼻酸素投与を行う。
❺窒息に備え,気管挿管の準備を行う。
❻緊急気管支鏡検査や気管支動脈塞栓術(BAE:bronchial arterial embolization)の適応について検討する。
【2】気管支鏡検査
❶出血部位の特定,出血の吸引除去を行う。
❷出血部位が確定された場合,気管支鏡を用いた止血術を行う。
❸末梢側からの出血の場合,気管支鏡の先端を関与気管支に楔入,保持する。
❹トロンビン,アドレナリン,冷却生理食塩液などが用いられる。
❺止血困難な場合は,バルーンカテーテル留置が