診療支援
診断

血痰・喀血
Bloody Sputum, Hemoptysis
礒部 威
(島根大学教授・呼吸器・臨床腫瘍学)

緊急処置

【1】気道確保を含む救命措置

❶大量喀血例では,窒息を防ぐための緊急処置が必要であり,RRS(rapid response system:院内迅速対応システム)などを利用する。

❷出血側の肺が明らかな場合は,健側を上にした側臥位とし,患者自身に喀出させる。

❸血管確保し,止血薬を投与する。

❹低酸素血症を認める場合は,経鼻酸素投与を行う。

❺窒息に備え,気管挿管の準備を行う。

❻緊急気管支鏡検査や気管支動脈塞栓術(BAE:bronchial arterial embolization)の適応について検討する。

【2】気管支鏡検査

❶出血部位の特定,出血の吸引除去を行う。

❷出血部位が確定された場合,気管支鏡を用いた止血術を行う。

❸末梢側からの出血の場合,気管支鏡の先端を関与気管支に楔入,保持する。

❹トロンビン,アドレナリン,冷却生理食塩液などが用いられる。

❺止血困難な場合は,バルーンカテーテル留置が

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