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便通異常症診療ガイドライン2023─慢性下痢症
診断のチェックポイント
■定義:「便形状の変化が軟便あるいは水様便である。かつ排便回数が増加する状態」が下痢とされており,慢性下痢は「4週間以上下痢が持続または反復する状態」と定義されている。
【1】病歴:慢性下痢症の診断につながるため,問診はきわめて重要である。
❶便回数と便性状,腹痛の有無,発熱の有無を確認する。
❷排便回数と便性状は1日の排便回数,特に夜間に起こされる下痢回数を確認する。便性状はBristol便性状スケール(表1図)を想定して問診する。
❸腹痛は排便前に起きて排便後に軽快するか,排便後も腹痛(しぶり腹)があるのかを確認する。
❹最近の抗菌薬,糖尿病治療薬や酸分泌抑制薬の使用歴,栄養状態,体重変化,炎症性腸疾患や大腸癌の家族歴を確認する。
【2】身体所見
❶体重減少や筋力低下など全身的な栄養状態や口腔内乾燥,ツルゴールの低下など脱水の有