今日の診療
診断

肝腫大
Hepatomegaly
中川 美奈
(東京科学大学准教授・ヘルスケア教育機構・消化器内科)

診断のチェックポイント

❶肝腫大とは肝臓が部分的,または全体的に腫大した状態であり,身体所見と,画像検査により診断される。

❷平均的な肝臓の大きさは,年齢によって異なり,体型,体重,性別も肝臓の大きさに影響することがあるため,肝腫大を診断する際にはこれらを考慮する必要があるが,一般的な肝臓は,指で触ることができないのに対して,右肋弓下または心窩部に腫大した肝を触れることで診断する。

❸ただし,健常人でも細長型体型の人や肺気腫のある人では肝臓が下方に位置するため肝が触知しても肝腫大とはいえない。

定義:体型,体重,性別も肝臓の大きさに影響することがあるが,一般的に,腹部超音波による肝右葉縦走査で上下径が16cm以上,右季肋下走査で前後径が13cm以上あれば右葉腫大と診断する。肝左葉縦走査で前後径が8cm以上では左葉腫大と診断する。

【1】病歴

❶肝腫大の原因疾患は多岐にわたり,肝疾患のみならず,肝腫大

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