正常像
【1】肝臓:心窩部,右季肋部,右肋間からの走査が基本となる。正常肝臓は均一な低エコーで腎臓と比べ同等か,わずかに高エコーとなる。全体の形状,表面の凹凸,内部のエコー信号の上昇または低下,内部血管の明瞭さに注目する。
【2】胆囊・胆管・膵臓
❶胆囊は右季肋部で縦にプローブを置き呼吸調節を行うことで長軸方向に描出が可能となる。長軸方向でおよそ長径8cm,短径3cmまでとなることが多く,短径が36mm以上に拡張した場合は胆囊腫大とする。壁の厚みは1mmほどで平滑かつ1層の高エコーとして描出される。胆囊炎以外でも食後や腹水貯留時に肥厚がみられる。
❷総胆管径は7mm以上を拡張疑い,11mmを超えると異常としてとらえる(seven-eleven rule)。
❸心窩部横走査で頭部から体部,尾部の一部が描出される。飲水により尾部が明瞭に描出可能になる。また左側腹部より脾臓を通して膵尾部の先端を描出するこ
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