診療支援
診断

多尿
Polyuria
旭 浩一
(岩手医科大学教授・腎・高血圧内科)

診断のチェックポイント

定義

❶一般に1日3,000mL以上の尿量を「多尿」と定義する。総尿量の増加とは関連しない可能性がある,「頻尿」や「夜間尿」の症状とひとまず区別する必要がある。

❷一般に排尿回数が日中8回以上,夜間2回以上に増加した場合を「頻尿」,排尿のために夜間覚醒する場合を「夜間尿」,就寝から起床までの尿量が1日尿量の35%以上の場合を「夜間多尿」という。これらはしばしば「多尿」に随伴する。

【1】病歴:病態の把握の鍵となる情報を示す。

❶自覚症状

口渇:血漿浸透圧の上昇〔高血糖,浸透圧物質(グリセロール,マンニトール,尿素窒素など)の蓄積,高ナトリウム血症など〕は口渇中枢の刺激を考える。

不眠:夜間尿,夜間多尿,夜間頻尿が原因となりうる。

冷水嗜好:中枢性尿崩症で特徴的にみられることが多い。

排尿時間・回数・尿量の異常:夜間尿は腎での尿濃縮力障害の症候となる。心因性多飲症では一般に夜

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