診療支援
診断

膿尿・細菌尿
Pyuria and Bacteriuria
今村 亮一
(長崎大学大学院教授・泌尿器科学)

緊急処置

 一般的に膿尿・細菌尿のみの所見で緊急処置を要することはまれである。膿尿・細菌尿が確認できた場合,その原因検索が重要であり,病態や症状により緊急処置を要することもある。

診断のチェックポイント

 膿尿・細菌尿は尿路感染症を示唆する症候の1つであるが,あくまで検査の一所見であるため,これだけで確定診断ができるわけではない。問診や触診,その他必要となる検査結果をもとに背後にある病態を推定しながら,最終的に「治療が必要な尿路感染症」か否かを鑑別する。

【1】病歴

❶頻尿,残尿感,排尿時痛はないか(→膀胱炎,尿道炎,前立腺炎):終末時排尿痛を伴っていれば膀胱炎の可能性が高い。

❷発熱はないか(→腎盂腎炎,前立腺炎,精巣上体炎):発熱があれば腎盂腎炎など上部尿路の感染症を疑う。男性では急性前立腺炎や精巣上体炎の可能性もある。

❸肉眼的血尿はないか(→出血性膀胱炎,尿路結石症,悪性腫瘍):きわめてまれでは

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