診断のチェックポイント
❶わが国では,学校健診,職場健診,特定健診など生涯にわたって,年1回の尿蛋白検査を健診で受けることが法的に定められており,健診を受診していれば,蛋白尿の有無は確実に把握することができる。
❷尿蛋白試験紙は薬局などで購入も可能であり,尿中の泡立ちなどの変化があるときには,患者自身で蛋白尿の有無を確認することも可能である。
❸蛋白尿は将来の腎機能低下を予測する強力なリスク因子であり,蛋白尿出現の原因の把握と,その対処,治療が将来的な末期慢性腎不全への進展を予防するためにきわめて重要である。
■定義
❶尿中に異常な量の蛋白が検出された場合を蛋白尿という。
❷蛋白尿検査としてはその主成分であるアルブミン尿検査と総蛋白を検出する蛋白尿検査がある。
❸蛋白尿は尿中に150mg/日(または150mg/gCr)以上の蛋白を認めた場合,アルブミン尿は30mg/日(または30mg/gCr)以上を認め