今日の診療
診断

高血圧緊急症
Hypertensive Crisis
武田 聡
(東京慈恵会医科大学主任教授・救急医学)

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高血圧治療ガイドライン2019

診断のポイント

 高血圧緊急症とは,血圧の高度上昇(多くは180/120mmHg以上)によって,脳,心臓,大血管,腎臓などの標的臓器に急性の障害が生じ,急速に進行する病態であり,迅速に診断して直ちに降圧治療を開始しなければならない。

症候の診かた

【1】具体的には,高血圧性脳症〔PRES(posterior reversible encephalopathy syndrome)を含む〕,高度の高血圧を伴う脳出血,急性大動脈解離を合併した高血圧,重症高血圧による肺水腫を伴う急性心不全,高度の高血圧を伴う急性冠症候群,褐色細胞腫クリーゼなどが高血圧緊急症にあたる。

【2】身体診察では標的臓器に焦点をおき,神経学的診察,心血管系の診察,さらに眼底検査などを行う。意識障害,けいれん,片麻痺などの中枢神経系の異常は高血圧性脳症や脳卒中が示唆される。胸痛は急性

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