診断のポイント
【1】長時間(通常4~6時間以上)四肢が圧迫されていた状況。
【2】圧迫されていた四肢の運動・感覚障害。
【3】ミオグロビン尿(褐色~黒色尿)。
【4】横紋筋融解症,高カリウム血症。
緊急対応の判断基準
【1】圧挫症候群はコンパートメント症候群,およびショックや急性腎不全,播種性血管内凝固(DIC)といった多彩な病態を呈する可能性があるため,疑われる場合は腎代替療法などの集中治療管理が可能な高次医療施設への搬送が望ましい。
【2】搬送の状況や有無にかかわらず,早期からの急速輸液(カリウムを含まない生理食塩液や1号輸液)が重要である。
症候の診かた
Crushは和訳すると「粉砕」や「つぶす」となるため,広範な筋肉の挫滅障害をイメージしがちであるが,本症の病態は長時間の圧迫による血流・循環障害と圧迫解除後の再灌流による障害である。経過により臨床症状が急速に増悪する可能性がある点に留意する(図1