診療支援
診断

高山病
Mountain Sickness
清水 敬樹
(東京都立多摩総合医療センター・救命・集中治療科部長)

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高山病と関連疾患の診療ガイドライン(2017)

【1】高地では気圧が低下して大気中の酸素分圧も低下するため低酸素血症に陥りやすい。この低酸素血症を主病態とした症候群を高山病とよぶ。

【2】症状は頭痛・めまい・疲労感などのほか,頻呼吸,頻脈などでさらに重症になると肺うっ血,心不全で死亡する場合もある。

【3】標高2,000mを超える高地で発症しうる。

診断のポイント

【1】診断は屋外で高地という現場であることから臨床症状でなされることが一般的である。

【2】大きく急性高山病,高地脳浮腫,高地肺水腫の3つの症候群が知られており,病態は低酸素症を主としてオーバーラップしている。

【3】通常は軽度の急性高山病を呈して,毛細血管の圧力が上昇することで,それが脳に漏出した場合に高地脳浮腫,肺に漏出した場合に高地肺水腫に陥る。

❶急性高山病:頭痛,倦怠感,虚脱感,めまい,朦朧感,悪心,嘔吐,睡眠障害

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