頻度
高血圧性脳症(HE),PRES:情報なし
RCVS:あまりみない(100万人に3人)
診断のポイント
HE,PRES,RCVSは同一疾患ではないが,臨床的にはオーバラップする(図1図)。初期は異常血圧・脳血管れん縮の有無で大まかに分類する。HEとPRESは類似しており,最近の慣例に従い本項でもHE/PRESとして取り扱う。HE/PRESやRCVSでは,脳血管自動調節能障害に伴う血液脳関門破綻が共通の病態基盤となっている。病初期は以下をポイントとしてHE/PRESもしくはRCVSを考え診断を進める。
【1】急性の頭痛,嘔気,脳症(せん妄や意識障害),けいれん,視力障害で発症し,巣症状を欠く。
【2】異常な血圧高値:収縮期160~300/拡張期110~200mmHg)・急激な血圧の上昇・変動。
【3】腎障害,輸血・免疫抑制剤・抗癌剤の使用,分娩中の発症(子癇)などの背景因子。
【4】雷鳴様頭痛(突然発
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