今日の診療
診断

肥厚性硬膜炎
Hypertrophic Pachymeningitis
松下 拓也
(高知大学教授・脳神経内科学)

頻度

あまりみない

診断のポイント

【1】原因不明の慢性頭痛。

【2】多発脳神経障害。

【3】頭部MRIガドリニウム造影T1強調画像で増強効果を伴う肥厚した硬膜の確認。

【4】ANCA関連血管炎,サルコイドーシス,IgG4関連疾患,関節リウマチの併発。

【5】転移性腫瘍,感染性肥厚性硬膜炎の除外。

症候の診かた

【1】頭痛:初発症状の35%,全経過中の70%に出現する症状であり,亜急性・慢性に出現する。髄膜刺激徴候は伴わないことが多い。

【2】脳神経症状:60%に脳神経障害を認め,半数以上は複数の脳神経が障害されており,視神経,外転神経,動眼神経,内耳神経の順に多い。症状としては視覚障害,複視,聴覚障害が多く,下位の脳神経障害は比較的少ない。

【3】発熱:全経過中25%に認めるが,ANCA関連血管炎に伴う症状として出現している頻度が高い(J Neurol Neurosurg Psychiatry 85: 732

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