診療支援
診断

封入体筋炎
Inclusion Body Myositis(sIBM)
杉江 和馬
(奈良県立医科大学教授・脳神経内科)

頻度

あまりみない

GL

封入体筋炎 診療の手引き(2023年改訂版)

診断のポイント

【1】40歳以上,特に高齢で発症。

【2】大腿四頭筋と手指屈筋の筋力低下・筋萎縮。

【3】緩徐進行性。

【4】血清クレアチンキナーゼ(CK)値の上昇(2,000IU/L以下)。

【5】生検筋での単核球浸潤と縁取り空胞の出現。

緊急対応の判断基準

 急激な症状悪化はみられないが,転倒による骨折や外傷,嚥下困難による誤嚥には注意を要する。

症候の診かた

【1】四肢筋力低下・筋萎縮:他の部位に比して,特に大腿四頭筋と手指屈筋で顕著である。起立や階段昇降困難,握力低下,手指の細かい運動困難がみられる。左右非対称。高齢者に多く,数か月以上の経過で緩徐に進行する。

【2】嚥下障害:病状の進行に伴い,半数以上の患者でみられる。

検査所見とその読みかた

【1】血液検査:安静時の血清CK値の正常~軽度上昇。2,000IU/Lを超えない。

【2】針筋電図:

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