頻度
よくみる
診断のポイント
【1】主な圧迫・絞扼によるニューロパチーとして,手根管症候群(正中神経),回内筋症候群(正中神経),前骨間神経麻痺(正中神経),肘部管症候群(尺骨神経),Guyon管症候群(尺骨神経),橈骨神経麻痺,後骨間神経麻痺(橈骨神経),腓骨神経麻痺,足根管症候群(脛骨神経)などがある。
【2】感覚障害を伴うことが多いが,前骨間神経麻痺や後骨間神経麻痺のように運動障害のみが生じるものもある。
【3】診察所見とともに病歴を確認することが重要。
【4】神経伝導検査は診断に有用。
症候の診かた
【1】感覚障害や筋力低下が圧迫・絞扼された神経の支配に一致するかどうかを確認する。
【2】症状は機械的圧迫または絞扼部位より遠位部に限局していることが多いが,手根管症候群で前腕部から肘,さらには肩までしびれや痛みを自覚する(proximal symptoms)ことがあるなど,近位部の症状を訴えることも