頻度
情報なし
診断のポイント
【1】精神・神経症状は多彩で,特異的な症状はない。
【2】血清抗甲状腺抗体が陽性。
【3】頭部MRIは正常範囲,または軽微な変化。
【4】脳波・脳血流SPECTが高頻度で異常。
緊急対応の判断基準
粘液水腫性昏睡や甲状腺クリーゼを合併している場合は,すみやかにそれらに対する治療を開始。
症候の診かた
【1】意識障害:昏睡から傾眠まで程度はさまざまである。
【2】精神症状:幻覚,妄想,せん妄,興奮,抑うつ,無気力,意欲低下,無関心などさまざまである。認知症をきたすこともある。
【3】小脳性運動失調:歩行時の身体のふらつきをきたすことが多く,重度になれば独歩不能となる。
【4】不随意運動:振戦,ぴくつき(ミオクローヌス)などを呈することがある。
検査所見とその読みかた
【1】スクリーニング検査:血清抗甲状腺抗体(抗TPO抗体,抗TG抗体,抗TSHR抗体)のいずれかが陽性。甲状腺機能は正常で