今日の診療
診断

直腸肛門周囲膿瘍・痔瘻
Periproctal Abscess, Anal Fistulas
辰巳 健志
(横浜市立市民病院・炎症性腸疾患(IBD)科診療担当部長(神奈川))

頻度

ときどきみる(10万人あたり5.6~20.8人)

GL

肛門疾患(痔核・痔瘻・裂肛)・直腸脱診療ガイドライン 2020年版(改訂第2版)

診断のポイント

【1】男性に多い。

【2】肛門周囲の疼痛・発赤・腫脹・持続的排膿。

【3】肛門管内(多く肛門陰窩)からの瘻孔の存在。

【4】裂肛・Crohn病・結核・HIV感染などを原因とすることもある。

【5】殿部膿皮症・感染性粉瘤・Bartholin腺膿瘍などの肛門周囲の感染を合併した皮膚疾患との鑑別が必要。

緊急対応の判断基準

【1】直腸肛門周囲膿瘍で疼痛の強いものは原則的にはすみやかに切開排膿を行う。膿瘍の存在位置が皮下にあるものは局所麻酔下に行い,深部の膿瘍に対しては腰椎麻酔あるいは全身麻酔科に切開排膿を行う。

【2】直腸肛門周囲膿瘍・痔瘻を原因としFournier壊疽(壊死性筋膜炎)を発症することがあるため注意を要する。糖尿病,アルコール中毒,HIV感染など易

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