診療支援
診断

先天代謝異常による肝障害(Wilson病,ヘモクロマトーシス)
Liver Disease due to Inborn Errors of Metabolism(Wilson Disease, Hemochromatosis)
陶山 友徳
(済生会横浜市東部病院・小児肝臓消化器科(神奈川))

頻度

あまりみない(Wilson病:人口約3万人に1人,ヘモクロマトーシス:日本ではまれ)

診断のポイント

【1】Wilson病

❶3徴候は肝硬変,錐体外路症状,Kayser-Fleischer(K-F)角膜輪である。

❷病型としては,発症前型,肝型,神経型などがある。

❸K-F角膜輪があれば,本症を強く疑うが,若年者では認められないことが多い。

❹血清セルロプラスミン低値や尿中銅排泄量の増加(100μg/24時間以上だが,40~100μg/24時間でも否定はできない)などが重要であるが,神経・精神症状,血尿などの腎障害や白内障などの症状も知られている。特に腎障害においては,血尿や蛋白尿が診断のきっかけとなることもある。

【2】ヘモクロマトーシス

❶多臓器における鉄の沈着と,それによる細胞障害を特徴とし,先天性と続発性がある。

❷いずれも男性に多く,40歳以降に多いが,まれに小児期から発症する例もある。

❸先天

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