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肝硬変診療ガイドライン2020(改訂第3版)
診断のポイント
【1】腹水,黄疸,肝性脳症などの肝不全徴候。
【2】食道胃静脈瘤などの門脈圧亢進症。
【3】腹部エコーによる肝の形態変化。
【4】血小板数の低下。
【5】アルコール多飲,肝炎ウイルス感染などの背景肝疾患の存在。
緊急対応の判断基準
【1】肝硬変の加療中に出血性ショックがみられた場合:静脈瘤破裂や肝癌破裂を念頭におき,腹部エコー,造影CTを行う。
【2】吐血を合併している場合:特に食道胃静脈瘤破裂が想定されるため,全身管理を行いショック状態を安定化したうえで,上部消化管内視鏡検査を行う。
【3】静脈瘤破裂では内視鏡的静脈瘤結紮術や内視鏡的静脈瘤硬化療法を,肝癌破裂では経カテーテル的肝動脈塞栓術を要する場合があるため,自施設での治療が困難な場合は,緊急内視鏡やIVRが行える高度医療機関への搬送を考慮する。
【4】acute-on-chro