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肝癌診療ガイドライン2021年版
診断のポイント
【1】肝悪性腫瘍は原発性肝癌と転移性肝癌に分類される。
【2】原発性は肝細胞癌(89.3%),肝内胆管癌(7.8%),混合型肝癌(1.3%),その他に分類され,近年肝内胆管癌が増加傾向にある。
【3】肝細胞癌の多くはB型慢性肝炎,C型慢性肝炎,肝硬変を合併するが,近年生活習慣病を背景に発症したと考えられる非B非C肝細胞癌が増加傾向にある。
【4】肝細胞癌ではAFP,PIVKA-Ⅱ,AFP-L3分画が,肝内胆管癌ではCEA,CA19-9が腫瘍マーカーとして用いられる。
【5】腹部超音波,ダイナミックCT,ダイナミックMRI,18F-FDG PET-CTでそれぞれ特徴的な所見を示す。
症候の診かた
【1】無症候:腫瘍が一定の大きさになっても,肝硬変を合併していない場合には,特徴的な症候,身体所見を認めない。
【2】肝硬変に伴う症候:肝細胞癌の